「消火器ちょっと多すぎなんじゃない?この階は消火器最低何本必要なの???」

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 未だ新型コロナが猛威をふるい東京アラーム発動中ですが有難いことに何とか忙しくやっております。自分が感じた印象ですが、世間の危機管理の意識が以前より増してきているように思います。コロナ下で複合災害に警戒なんてニュースもありますから、コロナ下で台風などの災害にあったらひとたまりもないので備えようという意識が必然と働いているものと思います。

さてタイトルの件ですが、消防設備点検の最中に「消火器ちょっと多すぎなんじゃない?この階は消火器最低何本必要なの???」と聞かれて「はい、この階は6本設置されていますが、必要最低限の本数は10型で5本です」と答えられる消防設備士はごく僅かでありましょう。前回のブログでも書きましたがただ消防設備を点検するのが消防設備点検なのではなく、消防設備をちゃんと説明したり点検報告書をしっかり作成できるのが消防設備士であると思います。

「消火器ちょっと多すぎなんじゃない?この階は消火器最低何本必要なの???」というような質問は消防設備点検をある程度経験していたら質問される機会ありますよね?それでは私が聞かれたら上記のように本数をしっかり答えられるかといったら当然否であります。質問された相手の立場にもよりますが、たいていの答えは「歩行距離20mにつき1本、1フロア最低1本は10型消火器が必要ですね」と答えますが相手が本当に減らしたいという意向がありそうかなと思ったら「フロアの面積と用途から必要な能力単位を計算して消火器の本数を施工時に決めていますから、その時の本数がどうなっているかを調べる必要がありますけど調査しましょうか?」と答えます。

上記の説明ですと、結局のところ消火器の設置基準(設置本数)は施工時に定められているから今現在は把握していないよ。って言っているようなもんですよね(汗)なんか毎回当たり前のように消火器を点検していますけど、そういったことを意識して点検されていますでしょうか?歩行距離20mを意識して点検するとかならできるかもしれないですが能力単位まで考えて点検はしていないですね。

それじゃあ能力単位をもう一度、考えてみたいと思います。消火器設置届作成時に計算したりしましたが、基本は100平米か200平米で割り算した値が能力単位です。昨日行った共同住宅は1フロアが1400平米、RCなので200平米で割り算すると能力単位が7、10型の能力単位は普通火災(A)が3ですから、7÷3=2.33切り上げて3本が最低本数となります。

そうそう消火器設置届を作成するためによく設計していたころを思いだしましたが基本、能力単位で算出した本数よりも歩行距離20mで算出した本数の方が断然に本数が多くなるんです。つまり歩行距離20mで算出した本数が最低本数と思ってよいのではないでしょうか?今回、このブログを書いた理由として写真のアルテシモプラスの能力単位が普通火災だと3ではなく4になります。油火災(B)が7ではなく14と倍になります。アルテシモプラスを設置すれば、消火器設置本数を減らせるかな?とふと思ったのですが歩行距離20mに1本ですから減らせないですね。でも歩行距離20mにつき3本とか置いているような建物だったらアルテシモプラスに変更して本数を減らしても良いかもしれません。

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この記事へのコメント

  • トーリス・ガーリ

    プロパン庫なんかで既設20型だったところを高性能型に交換提案だったら軽くて使い勝手が向上する上、錆び錆びの格納箱も小さいものに交換できるのでベストな気がしますね。
    2020年06月08日 19:54
  • うめうめ

    >トーリスガーりさん
    コメントどうもありがとうございます!

    アルテシモプラスだと、能力単位がBは14で10型の倍ですが、Aは4なので、倍とはいかず、20型の方が能力が高いので代替できないのかな?と思いましたが、ちょっとネットで調べると、貯蔵施設における防消火設備の粉末消火器は能力単位がAが4、Bが14以上のものを使用する事となっています。

    もしかして、プロパンはこちらに該当するのでしょうか?そうだとしたら絶対的にプロパンの消火器はアルテシモプラス等の高性能型に交換すれば丁度いいですね。金額も20型より安いですし。
    2020年06月09日 23:04