
梅雨に入り、今のところ線状降水帯等による大雨災害もなく暑さも少し和らいだせいか穏やかな日が続いております。大きな災害、コロナパンデミックが起きないことを切に願っております。
さて、我々、消防設備士は日の目を見ない設備の保守点検に勤しんでおりますが消火器をまともに使える消防設備士ってどの位いるんでしょうか?もう40年も前になりますが私の父親は消火器屋から独立して開業し、その頃は各町内会へ消火器を売り込み、実験販売と題して神社や学校の校庭等をお借りし消火器で本物の火を消すという実演ならびに訓練を行って消火器販売してました(笑)今では考えられませんね。
オイルパンに灯油を入れますがチャッカマンを近づけても火はなかなかつきません。ガソリンを少し垂らして火をつけるなんて危ない?事を当たり前のようにしてました。当時高校生で手伝いに行っていた私の淡い記憶があります。その後、保守点検制度が生まれ消防設備点検が一般的になり消火器販売の経営から消防点検主体の経営に変わっていった訳であります。今ではご存じの通り本物の火を消すという訓練は危険という事で行われなくなり水消火器というおもちゃみたいな消火器での訓練が一般的であります。
消防署の方が本物の火事に対し消防自動車からホースを伸ばして消火されるのは度重なる放水訓練や現場経験より熟練されたものであるでしょう。では、消防署員の消火器使用の熟練度はどうなんでしょう??よろしければ教えて欲しいものです。おそらく消火器は初期消火のためですから消防署の方は使用方法の知識と一般的な訓練程度なのではないでしょうか?
それでは消火器使用のスペシャリストって存在するのでしょうか?やはり消火器メーカーの方は日々研究されていて実験施設等もあるだろうからスペシャリストかもしれませんね。まあ、そもそも消火器なんて使用方法は安全栓抜いてホース向けて握るだけだからスペシャリストもなんも無いかもしれません。ですが本来、消火器をさんざん販売し点検しているのは我々、消防設備士なのだからただただ日の目を見ない物体を販売し点検するだけではなくて、使用できるスペシャリストであったらいいのになぁって思ってしまいます。
我々、消防設備士は毎日毎日、消火器を運び車につぎこんで廃棄消火器を引き取りしている訳です。そうすると想像とかしないですか??消火器たくさん積んでる車を運転していて目の前の店舗とか車で小火が出ている瞬間を。そういう時に咄嗟に消火器を持って消火に行けるんだろうか??事務所の前には廃棄消火器をたくさん並べているけど近くの建物で火事が起きたら一目散に消火器を持って行って火を消したい。毎日売っている消火器を有効活用したい衝動にかられます。でも今のままだったら衝動のみで行動に移せないかも。
それじゃあ事務所の目の前の建物で火事が起きたらどうしようか?消火器を2本ずつ両手に持って4本持って現場に行き、大きな火事だったらもう無理かもしれないけど、とりあえず安全な所から1本噴射して、いや?2本同時もいけないだろうか?加圧は怖いけど蓄圧ならホースを2本しっかり持って大きめの両手ならレバー2つ一緒に握れないか??3本同時もいけたりして??とかアホな事をいろいろ想像してしまいます。
粉末消火器を噴射したらおそらく粉だらけで視界が見えなくなるけれど噴射した先に道はできるから、そしたら進んでいってまたもう1本噴射して・・・2人いたら消火器噴射する人と運ぶ人が必要だな・・・もう妄想に近い感じです。
よく消防署の方の訓練の指導では自分の背丈より大きい火はもう消せないから逃げてくださいとか言うけれど、背丈なんて人によって様々だし、どこまでが初期消火できるレベルで消火器が何本かあったら初期から中期まで行けるんと違うか?とか未知の体験だからはっきり言って火事に遭遇しないとわかりませんよね。
火災を実演して消火訓練を行うにはなかなか難しいけれど、せめて我々消防設備士くらいは消火器を使用する事にもう少し身近にならないと、ただただ何となく販売するだけのなんちゃって消防設備士のままという気がしてなりません。本当に小火が消火器で消せるのか??知識や映像だけでなく体験、訓練したいものであります。
さて写真は消火器と消火器にかぶせるビニール袋です。市販のビニール袋だと小さくて消火器の下の方が被らないため汚れてしまいますが、このビニール袋は特注のため消火器のサイズにあわせて丁度良く覆いかぶせる事ができます。これは今は亡き先代の消火器に対する愛情といったところでしょうか(笑)引き続き自分も継続するように心がけています。
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